おっさんは柔術をやっている。たまに「何かスポーツをやっているのですか?」とか聞かれることがあるのだが、そこで「柔術をやっています」とかいうと大抵の人は頭に「?」が浮いて、「え?忍者とかの?あなた忍者なの?」とか「ああ、なにか古武道のようなものですよね?」とか言われて、まだまだ認知されていないんだなあと感じることがある。
そこで今回はおっさんや女性にも向いている柔術というものを簡単に解説したいと思う。
最初に断っておくがおっさんは柔術白帯の経験1年ちょいぐらいである。解説とかナマイキ言ってゴメンなさい。。ただ柔道と合気道ベースの私流派で黒帯を取得しており、空手もやっていたことがあるので、柔術のいいところを客観的に伝えることができるのではないかと思っている。
柔術とは何か?
「柔術」の定義はイロイロとあるが、おっさんがやっている柔術の定義は「グレイシー柔術もしくはブラジリアン柔術」の類のものである。ざっくり言うと「寝技中心の柔道」というのが一番イメージしやすいのではないかと思う。柔道との違いは細かい点でイロイロとあるがココでは割愛する。また日本古来の幾多の古流柔術とも違うのでここでは区別していきたい。
足や腰を上手く使うことで、体格が劣っていても工夫次第で大男を制することが出来たり、絶体絶命の体制(マウントとかバックとか)からエスケープ出来たりすることができるのが特徴である。本質的には格闘技よりも護身術の考え方が強いが、その実践性は高い。寝技への対応が出来ない相手ならば、体格差があっても一方的な展開になってしまうほどだ。
2004年12月31日に行われたホイス・グレイシーVS曙太郎の一戦。圧倒的な体格差だったが寝技に持ち込みホイス・グレイシーが勝利した。ちなみにガタイのスペックはこんな感じ。
ホイス・グレイシー(185cm 81kg)
曙太郎(203cm 220kg)
柔術のススメその1:合理的であること
柔術をおススメする理由はいくつかある。全部は書ききれないので特にお勧めする理由を述べたいと思う。個人的にはスゴイと思ったのは動きの合理性である。「合理性」というのは、技の一つ一つに返し技が存在し、動きに理由があるところである。重心のシフト、テコの原理、骨格の理解などをした上で、筋力だけではなくアタマを使う必要があるところである。柔術の原理原則を理解しているならば、体格や筋力に劣っていたとしても身を護ることができると思う。
柔術のススメその2:ケガや事故が比較的少ない
絞め技や関節技が主体であることから、スパーリングをしていても「ヤバイ」と判断した場合にはタップすればそこで終了する。「どこまでがんばるのか」を「自分でコントロール」できるため、ケガをしたくなかったらすぐにタップすればいい。長く続けるには早めのタップを著名な先生も推奨している。これらを理解していれば年をとっても(70代とか80代でも)柔術でスパーをやれるし、異様に強いじいちゃんも存在する。ただケガをしないためには日々のメンテナンス(ストレッチとか筋トレとか)も必要不可欠であり、あらゆる局面で「握る」という行為が発生するため、指のケガには注意が必要だ。
柔術のススメその3:おっさんや女性こそ柔術を
自分の経験からおっさんには柔術を勧めたい。おっさんになってから武道や格闘技に目覚める人は結構(?)いるが、柔術を勧めたい。初心者でもとっつきやすいし、初期投資が少なく、自分のペースでカラダを動かせるところがいい。他の武道や格闘技、スポーツでもいいのだが、おっさん向きのものは少ないと感じる。このあたりは別の機会に書こうかと思う。
女性にもおススメしたい。なぜなら「日常でおっさんに密着」されたり「寝技(?)に持ち込まれたり」する可能性は女性の方が高いからである。自分の意思に反してそういう局面になってしまった場合は、どれだけ被害を最小化できるのかに注力すべきである。柔術を学ぶことで護身術の基礎を学ぶことができるであろう。
んじゃまたね。
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